介護老人保健施設恵泉
◆老健 ~個別リハビリテーションの紹介~
今回は、20代の頃に病気で目が見えなくなったご利用者の点字を使ったリハビリについてご紹介します。
「施設生活の中で不自由なことはないですか?」と聞くと「目が見えないからいろいろと困っている事がある」と話されました。
お話をお伺いする中で、以前点字をされていた事をお聞きし、ご自宅にある点字盤をご家族に届けて頂きました。
点字盤とは、点字を書くための道具です。点字盤に点字用紙と点字定規を固定して、さらに6点の穴が開いた点字定規に用紙を挟み、点筆で点を打っていきます。
点字盤は凹の穴を打つので、右から左に打っていきます。読む場合の点字と逆の並びで打ちます。目が見えなくなった人が点字を打つには、50音表を暗記することも必要になります。
この点字盤をご本人に使って頂き、日常の小さな困りごとを解決できるように取り組みました。
50音表は、一部、思い違いや忘れている場合もありましたので、セラピストと一緒に再確認しながら打っていきました。
ご本人が気軽に職員を呼んで頂けるようにベルを設置。
その使用目的を点字した用紙を作成したり、ご本人が職員に対して気軽に頼っていただけるように、職員の名前を打った点字表も作成しました。
他にも食事時間が分かる表なども作成し、目が見えないことから感じる困りごとを少しずつ減らしています。
これらの取り組みから、点字のある生活が施設生活でも日常となり、点字を打つ作業についても「これからも続けたい」とご本人も話されていました。
今後も生活の中で、点字を使った取り組みを取り入れていきたいと思います。
年末清掃ボランティアに来てくれました
今年も関西電力労働組合の方が、年末清掃ボランティアにきてくれました。
今年はコロナの感染防止のため、屋外のみの清掃となりました。
人数も6名と昨年度より大幅に減少されてのボランティアでしたが、
建物の1階の窓はぴピカピカになりました。
来年はコロナも収まり以前のように多くの若い方が
清掃ボランティアに来ていただける事を待ち望みます。
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リハビリテーション室での取り組み
老健の個別リハビリでは、在宅復帰に向けて福祉用具の選択や
実際の生活動作を想定した練習も行っていますのでご紹介します。
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◆まずは歩行◆
シルバーカーは使う方の身体機能や認知機能を考慮して選びます。
そして実際に歩いて頂き、歩き方だけでなく視線の向きや姿勢の確認をします。
ブレーキの形や位置、肘を置く高さが違うだけで歩く姿勢は変わります。
ちょっとしたことですが、ここを適当にしてしまうと
『歩きにくい』『しんどい』
だけでなく腰痛や膝痛の原因になることも…。
◆次はエレベーターの操作練習◆
施設では職員がボタンを押すことが多いので、
どうやったかな・・・と忘れてしまう方もいらっしゃいます。
◆こちらはベランダへの出入りを想定した練習◆
実際の生活では右手に洗濯かごを持たないといけませんが、まずは段差昇降が
できるかです。これが難しければ洗濯を干す場所を考えなくてはいけません。
◆配膳・下膳の練習もします◆
リハビリでは、両手を離して立てるか、身体を捻ったり屈んだりができるか、
またその時にふらつかないか、
さらにお盆を持って屈む・持ち上げるなどの動作ができるか、・・・など確認をします。
この後、実際の食事の場面でも配膳・下膳をご自身にて行って頂きます。
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今日ご紹介したのはほんの一部分ですが
老健のリハビリは、病院で
『治した体』
を、今後の生活に活かしていくために様々な練習を行っています。